こんにちは!小夏(@572nacchan)です!
今回は投手指標のQS(クオリティ・スタート)についてご紹介いたします!
QSとは
QSとは、Quality Startの略です。
キューエスやそのままクオリティ・スタートと読みます!
これを訳すと『良質な先発投手』です。
先発投手が6イニング以上を投げ、かつ自責点3以内に抑えた場合に記録されます。
また、7イニング以上を自責点2以内で抑えた場合に記録されるHQS(High Quality Start)という指標もあるので一緒に覚えておきましょう!
さらに、先発投手が登板した際にどれだけQS(HQS)を記録したか=(H)QS率((H)QS%=(High)Quality Start Persentage)という指標も同時にチェックしていきましょう!
勝敗はチーム状況や運の要素(援護点など)も絡んできますが、これらは、先発投手がしっかりと試合を作れたかを表す指標たちです。
計算方法
QS・HQSは単純に条件を達成すれば1つ記録されます。
QS%・HQS%の計算式は以下の通りです!
HQS%=HQS数/先発した試合数
QSの注意点
QSが記録される条件は『6イニング以上を投げ、かつ自責点3以内に抑えた場合』ですが、7イニング目以降に自責点4以上となると記録されません。
(HQSも同じく、8イニング目以降に自責点3以上となると記録されません。)
例えば、ある投手が6回まで自責2で抑えていたとしても、8回までを投げ、自責4となればQSもHQSも記録されない、ということですね!
純粋な投手の能力を表す指標ではない
QSやQS%は『先発投手がしっかりと試合を作れたか』を表す指標ということをお伝えしておりますが、これらだけでは純粋な投手の能力を表すことは出来ません。
なぜなら、失点(自責点)はその投手の能力のみでコントロールできるものではないからです。
例えば味方守備や相手打者の能力、パークファクター(球場の大きさや立地条件などによっては本塁打が出やすい、三塁打が出にくいなど、各項目ごとの偏りを数値化したもの)などによって左右される可能性があります。
ちなみに:タフ・ロスとチープ・ウィン
メジャーリーグではQSを達成しながら敗戦投手になってしまうことをタフ・ロス(不運な敗戦)、QSを達成していないにも関わらず(味方打線による大量援護などによって)勝利投手になることをチープ・ウィン(安っぽい勝利)と言うこともあるそうです。
この記事を書いている今年2018年の日本プロ野球界は『打高投低』と言われているので、タフ・ロスやチープ・ウィンが多い傾向にあるかもしれませんね!
小夏的・QS活用例
私は勝利数よりもQS数やQS%を重視して見ています。
勝敗数は自分が降板して以降の投手が失点したり、自分が塁上に残してしまったランナーを次に登板した投手が返してしまったり、とその投手自身の投球内容以外に左右されることが多分にあるからです。
もちろん、しっかりと試合を作り、完投ないし完封勝利(もしくは完封リレー)で先発投手に勝利がつく方が良いと思いますが、たとえ敗戦投手になったとしても、その投球内容は良くも悪くも評価されるべき、だと私は考えます。
防御率とQS率でチーム貢献度を測る
次の表をご覧ください。
防御率 | QS率 | 勝利数 | |
投手A | 9.00 | 33.3% | 10 |
投手B | 2.00 | 80.0% | 4 |
投手Aの防御率、QS率は良いとは言えませんが、勝利数は投手Bに比べて多い場合、この投手Aは味方打線の援護をよく貰えていると推測できます。(投手Bの援護率は低い、ともいえるでしょう。)
さて、この2人の投手、どちらがチームに貢献する投球をしたと言えるでしょうか。
様々な要因は考えられますが、おそらく多くの人が「投手Bの方がチームに貢献する投球をしたのではないか」と答えるでしょう。
このように、『勝利数が多い≠チーム貢献度が高い』ということが往々にしてあります。
私が思うQS率とは、たとえ自身の勝利に結びつかなくても、いかにチームに貢献する活躍をした先発投手であるか、を示すものだと考えています。
QSまとめ
今回は投手指標のひとつ『QS』をご紹介しました!
- QSとは、Quality Startの略でキューエスやクオリティ・スタートと読み、これを訳すと『良質な先発投手』。
- 先発投手が6イニング以上を投げ、かつ自責点3以内に抑えた場合に記録される。
- HQSという先発投手が7イニング以上を投げ、かつ自責点2以内に抑えた場合に記録されるものもある。
- QS%及びHQS%は達成数/先発した試合数で算出される。
- QSにおいて、純粋な投手の能力を表すものではない点に注意
- 勝利数よりもチームへの貢献度を測るのにオススメ!
これであなたもQSマスター!
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「セイバーメトリクス」に関する記事です。
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